先日、家でワークショップのレクチャーの内容を考えていた時のことです。
その日はなぜか、朝からどうしても集中ができませんでした。
「ん〜、時間がないにも関わらず、なんだこのやる気のなさは!」
さすがにヤバいと思った私は、気分転換が必要だと思いました。
心に新しい刺激を入れようと思ったのです。
その日は気持ちの良い快晴で、私はノートパソコンを持ってなんとなく自転車で走り出しました。
川沿いを走っていると、川の水が太陽に反射してキラキラ光っていました。
それはよくある日常の景色でしたが、改めて見てみるとなかなか美しい光景でした。
ボーッとそんな景色を眺めていると、私は徐々に良い気分になっていくのがわかりました。
「なんか、そろそろ書けそうな気がするな〜」
そう思った時に、私は見つけてしまいました。
伝説のレストラン、サイゼリヤ。
カウンセラー仲間から、「あんた、サイゼリヤ行き過ぎでしょ!」といつもツッコまれているにも関わらず、やっぱり行ってしまう。
それが伝説のレストラン、サイゼリヤ。
突然の災難
サイゼリヤに入って書き始めると、あっという間に話したいことが出てきて、8000字ほどの原稿が出来上がりました。
「気分転換って、やっぱり大事だな〜」と思いながら、サイゼリヤを出ようとした時、私はあることに気づきました。
財布がない!
私は懸命になってバックやズボンのポケットなどを探しましたが、財布は出てきませんでした。
「これは完全に家に忘れてきたな〜」
「今から家に財布を取りに帰るのか」
「40分くらいの距離を往復だから、1時間半くらいかかるな」
「は〜」
すっかり途方に暮れていると、私はあることに気づきました。
「そう言えばこのサイゼリヤ、実家に近いな」
1人ぼっちの世界から誰かと一緒に過ごす世界へ
カウンセリングの最中に、私は、「恥ずかしいかもしれませんが、時々ご両親を頼ることはすごく良いことですよ」というお話をすることがあります。
(もちろんご両親との関係にもよるので、全てが全てそういう訳ではありません)
私たちは大人になる過程で思春期に差しかかると、親に対してネガティブな感情を抱えることがあったりします。
いわゆる反抗期。
心理的には、このネガティブな感情を使って親から離れることで、人は自立の状態に向かうと言われています。
自立とは一人ぼっちの世界。
そこから私たちはパートナーを見つけて、再び人との繋がりを取り戻していくと言われることもあります。
一人ぼっちの世界から誰かと一緒に過ごす世界へ。
大きな安心感や幸せを感じることができるようになったりします。
そうなると、親と再び繋がりを取り戻すことができたりもします。
親に助けてもらう
自立の状態にいると、人は「親なんか頼るものか〜」と思いがちです。
まぁ、わりと私もそういうタイプです。
いかんいかん(笑)
「親を頼る」、「親に助けてもらう」ことは、「親にもう一度あなたを愛させてあげる行為」だとも言われています。
しかし、いざ自分が助けてもらおうとすると、なかなかの抵抗感が出てきました。
クライアントのみなさま、今まで偉そうに話してきてごめんなさい(汗)
と、ウダウダ書いてしまったのですが、結局電話をしたんです。
親に。
サイゼリヤから(笑)
イヤだったな〜。
始めに電話したのは父親でした。
しかし、出ない。
次に母親に電話をしました。
「あ、もしもし」
「陽介、久しぶり〜。どうしたの?」
「今どこ?」
「家だよ」
「〇〇のサイゼリヤにきてもらっていい?財布忘れた」
「え?」
「だから、財布忘れた」
「なんで威張ってんのよ(笑)」
いや〜、なかなか恥ずかしい電話でした。
30分後、なぜか両親揃ってサイゼリヤに来てくれました。
恥ずかしそうな顔をしている私を見つけると、2人は満面の笑みを浮かべていました。
「陽介、久しぶり〜!」 母親の元気な声がサイゼリヤに響きました。
店中の人が私を陽介だと認識したことでしょう。
まぁ、いいんだけど(照)
心に温かいものを感じる
両親と久しぶりに話していると、私は2人と半年以上会っていないことに気づきました。
毎年、私は年始に実家に帰るのですが、今年はインフルエンザにかかっていたので、帰れていませんでした。
久しぶりに会う両親は、相変わらず元気そうでした。
よかったよかった。
2人は口を揃えて私に言ってくれました。
「たまには家に帰っておいで」 いろいろ恥ずかしかったけど、両親に会えてよかったな〜と思いました。